Vol.10 爆釣ヘラブナゲーム

ヘラブナの主食は、植物性プランクトンなので、ルアーで釣る事は不可能…と、AIを含む様々な情報源は語る。しかし結論から言えば、ヘラブナをルアーで釣る事は可能。特にミノーへの反応は抜群で、条件さえ揃えば、ワンキャストワンヒットの爆釣劇も珍しくはない。にわかに信じられないかもしれないけど、実体験に基づく話だ。

まずDAIWA Dr.ミノーにて

元々ヘラブナは植物性ではなく雑食性。正確には「植物性プランクトンが好きな雑食魚」といったトコ。しかし、春〜初夏にかけての産卵期前後は、体力をより必要とする為、浅場に集まる動物性のエサ(甲殻類や水棲昆虫等)も取り入れる様になり、特にボラやハクレンの稚魚の群れが絡む場所においては、ミノーのクイックモーションにてヘラブナ祭が爆発する事がある。

続いてSMITH D-CONTACTにて

最初は単なるまぐれかと思っていたけど、釣れ続ける内に、これは捕食行動ではなかろうかと、暫し観察する事にした。決定的だったのは、ヘラブナがルアーチェイスをして来て目前で見切った行動と、岸際でボラの稚魚の群れに対する捕食アタックした姿。確実に追っ掛けてますやん。そして気付けば12匹も釣ってますやん。

更にポジドライブガレージ K50Sにて

ヘラブナって魚は、とても臆病且つ敏感で、水流、水温、光量などの変化に応じて泳ぐ層を刻々と変える習性を持つ。岸辺には、へら師と呼ばれるヘラブナ釣りの専門家がいて、ウキや練り餌の種類等を少しずつ調節しながら、静かにヘラブナを狙っていく。これが日本古来の釣り方であり、ヘラブナ釣りの基本。だから「ヘラブナをミノーで釣るには?」なんて奇抜な方法をAIに尋ねても分からんわな。でも釣れる事は、実証。

やはりDAIWA Dr.ミノーにて

「釣りはヘラブナに始まり、ヘラブナに終わる」という格言がある。これは、幼少期に里川での小鮒釣りにて釣りに興味を持ち、大人になって様々な釣り(渓流から海まで)を経験した後、晩年を迎えるとヘラブナ釣りの奥深さに魅了され、再び里川に戻って来るのだ…と、釣り経験が豊かになればなるほど、魚を科学する力が養われ、最終的に日本古来のヘラブナ釣りの奥深さに浸るようになるのだという事。そういった意味では、様々なルアーフィッシングを経験した後、最終的にはヘラブナを追い求める為、ミノーを携えて里川にカムバック!という奇抜な晩年も有りだな。

Vol.9 Japanese Barbel Game.

ホームフィードのひとつである堰堤エリア。下流側にある放水エリアには、流れて来る餌を求め、(時期に応じて魚種は変わるけど)様々な魚達が集まって来る。特に春〜夏にかけては一級ポイントの釣り場だ。里川の景色もいよいよ春らしくなり、川には既に無数の稚魚が群泳している様子。春の生命感溢れるフィールドで、張り切ってルアーターゲットを追ってみたい。

此度のターゲットJapanese Barbel

ターゲットは、ニゴイ(Japanese Barbel)。何かと外道扱いされるが、コイツはフィッシュイーターなので、正真正銘ルアーターゲットだ。インドのマハシールやハワイのボーンフィッシュにも似た姿をしているので、なんちゃって世界釣行気分を味わえるし、繁殖期においては、オスのニゴイは体色を銀色から黒色に変身し、シックな装いとなる為、日本固有種ならではの魅力を楽しむ事も出来る。

愛嬌のある顔つき

そんなニゴイゲームは、比較的流れの速い川が主戦場となる為、ネイティブトラウト用ルアーの様に急流の中でも姿勢を崩さず泳ぐ様に設計されているものを使うのがマル。同時にパワフルファイトが必至(時折シーバスが混じる事もある)である為、多少強引なやり取りが出来る様、可能な限りベイトタックルを使いたい所。…でもこの為だけにベイトフィネスみたいな新しいタックルを新調するのは、とても勿体無い。今あるタックルをどうにか上手く活用出来ないものか…。

約30年ぶりの実釣投入

長年実家に眠っているバスフィッシングロッドを思い出した。中学生の時にお年玉で初めて買った本格的バスフィッシングロッドだ。確かトラウトロッドにも似たベナベナ感のあるベイトロッドだった様な…って事で、実物を確認した所、そのロッドはスコーピオンEV 150SS(1995年)というショートロッドだった。適合ルアーウェイトは4g〜12gと比較的軽量ルアーを得意とするもの。流れの速い場所はキャスティング回数が増えるので、ショートロッドの方が手返し良くキャストを繰り返せるし、ネイティブトラウト用ルアーも問題無く扱えそうだ。まさにうってつけ。今こそ長年の眠りから目覚めよスコーピオンEV1580SS。

ドリフトミノーへのバイトが止まらない

思った通り、渓流用ルアーが気持ち良く飛んでいく。ダウンクロスで流れに乗せつつ、ココぞ!と思う岩場やヨレ部分でトゥイッチを仕掛ける。岸際に集まっている稚魚の群れの周囲を徘徊しているのだろうか、ベイト周辺を中心にニゴイアタックが続く。因みにニゴイ(似鯉)は、鯉とは似て非なるもので、カマツカという聞き慣れ無い魚に近い種類だ。英語ではカープ(Carp)では無く、バーベル(Barbel)と表記される位、別物。よって釣り方も全く別物。釣り方もファイトもトラウトやシーバスに近いものがあるな〜と率直な印象。とてもエキサイティングな釣りである事は間違い無し。バーベルフィッシングは、もっと流行って良いと思うな。

Vol.8 必釣!東南アジアの雷魚

怪魚を追って、いつもの如くバンコク弾丸釣行を決行。しかし今回の遠征は、散々と言うかヒヤヒヤ三昧と言うか…様々なハプニングに見舞われながらの遠征だった。まず往路便では、飛行機のエンジン不調による整備作業にて遅延。遅れての搭乗後、機内ではUSBポート不良でスマホ充電出来ず。更にバンコク到着後、復路便のWEBチェックインを済まそうとしたところ、前夜のBKK→HND便が欠航となっていた為、自分の様な格安航空券ユーザーにおいては「振替旅客受付優先につき、空席利用の見込み」との事。更に、目的地であるPILOT111までタクシー移動中は、道に迷いーの、運転手から道案内の要請がありーの。やっと到着したと思ったらガッツリな通り雨…。こんな日もあるさ…では済まされないレベルの災難だろう。それでも冒険者たるや前を向いて怪魚を追わねばならん…とタックルを組む。

これに負けないタックルが必須

今回のターゲットは、チャドー(英名:ジャイアントスネークヘッド)。東南アジアに広く生息する世界最大級の雷魚の仲間である。ここ数年、PILOT111遠征時は、専らバラマンディ釣りに明け暮れ、チャドーを完全に脇役扱いしてしまっていた。振り返れば、最後にチャドーを釣ったのは、なんと10年前。…と考えたら、無性に釣りたくなったので、「必釣!東南アジアの雷魚」のスローガンを掲げ、日帰り弾丸釣行を決行したってワケ。

この口の中には鋭い歯がズラリ

チャドーには、バスベイトやジャンピングフロッグ等、水面をバシャバシャさせるファストムービングルアーが効くとされるが、PILOT111の様な管理釣り場においては、微妙なトコ。…と言うのは、水面をバシャバシャ泳ぎ回る餌を与えられていないからだ。主な餌は、ティラピアの幼魚なので、ジャーキングミノーやスイムベイトが経験上マル。ミノーで細かく鋭いジャークを入れながら逃げ惑うベイトを演出したり、テールがしっかり動く様に丁寧にスイムベイトをリトリーブし、油断しているベイトを演出…等々、メリハリをつけた誘い方が断然効果的。

80cm級の良型チャドー

やはりこれがハマり、10年ぶりにチャドーと対面。多難に直面しながらもバンコクまで来た甲斐があったってもんよ。当たり前の話だけど、世界最大級の雷魚は…デカイ。デカイ上、鋭い歯による噛み付き系バイトなので、ルアーはすぐにズタボロにされてしまう。愛用のWILDEYE SWIM SHADは、割りと丈夫な素材で出来ていて、数々のバラマンディを釣っても平気だったのに、チャドーとなると、たった2匹とやり取りしただけで、身切れして殉職。もはや魚の所業では無いぜよ。

自評世界一美味い炒飯

こんな最高の海外釣行もいよいよ終わりの時間。〆を飾るのは、毎度の事ながら、カオパッドクン(海老炒飯)。前回同様、タマゴ乗せをオススメされたけど、今回はノーマル仕様で頂きマス。トマトとライムの酸味、シャキシャキ玉葱、プリプリの海老の味わい。やっぱり世界一だよ…この炒飯は。食後、釣り場のスタッフと雑談。10年前、駐在員だった時、毎週来てた…とか、PILOT111オリジナル水筒をくれたね…とか、あれから10年経った…とか。一部忘れてたり、一部は覚えていたり。引き続き、次の10年も元気に通える様にしたい…と、弾丸釣行は閉幕。いやいや…まだ終わって無かった。復路便が「空席利用」のステータスだったんだ。スワンナプーム空港に戻り次第、早々に航空会社のカウンターに向かったが、係員から「待ちたまえ」との事。これは、最終的に予約客が来なかった座席をキサマに譲ってやるという事なのだろう。しかし一向に呼ばれず、もう帰国出来ないと思ったその時…I got my boarding pass。声を大にして、我日出ズル国二帰還ス…と叫びたい。そしてこのタイミングで遂にスマホ充電切れ。羽田空港に降り立った瞬間、この遠征が本当に終わった事を実感したとさ。

Vol.7 完全燃焼バンコク怪魚釣行

不完全燃焼で終わったバラマンディ釣行から1年が過ぎた。リベンジしたい…と、ずっと燻り続けていたものがあったので、遂に再挑戦を決意。もちろん前回同様、自宅↔釣り場間を直行&直帰する弾丸プランである。そして相変わらず深夜便での移動。今回は少しでも体力温存に努めようと、ネックピローを新調して機内で使ってみたが、やっぱり寝不足のままスワンナプーム国際空港に到着。PILOT111に到着する頃には、なかなかのローテンションだったけど、野生のサルバトールモニター(ミズオオトカゲ)のお出迎えによってスイッチオン。最高にワイルドなオープニングに気分が昂る。

世界で2番目にでかいトカゲ

怪魚釣りは常にダイナミックであれ。ドッカンバトルを期待し、初っ端からFLASH-J 7inch(約18cm)を快投すると、着水と同時にバイト。渾身のフッキングを決め、早速ファイト開始だ。魚影は見えないけど、走り出しの様子から、なかなか良いサイズであるようだ。タックル性能を余す事なく発揮しながら、「超」と「馬鹿」が付く程の怪力との戦い。10分程のファイトであっただろうか…無事にキャッチは出来たものの、この1尾とやり合っただけで、FLASH-Jはボロボロになっていた。一部に身切れが生じた為、これにて殉職となる…合掌。怪魚釣りってのはこうでなきゃつまらない。

80cmの良型バラマンディ

この釣りで絶対に抑えておきたいのは、「フックは大きくて頑丈であるべし」って事。フックは、最も負担がかかるパーツなので、最低でもシーバス仕様、可能であれば世界釣行仕様なのを装備して挑みたいところ。バス用のものでは、フックは勿論、スナップも伸ばされて殉職に繋がるケースが高い頻度で生じるので、戦力外。ちなみに、前回の主力は、RAPALA WILDEYES SWIM SHAD。太軸のシングルフックが採用されているので、フッキングパワーを1点に集中させる事が出来る事と、とても頑丈な鋼材で出来ていることから、簡単に壊れる事が無いのがGOOD POINTだった。今回の主力は、Scorpion Jerk 90。とても扱いやすい上、何尾とやり合っても最後まで壊れる事は無かったので、操作性&剛性共にマル。

70cm-90cmの良型とも安心して戦えるミノー

さてさて。もう1つの目的であるロッヂでのランチ。お目当ては、世界一旨い炒飯と評判(個人的に)のカオパッドクン。店員さんにフライドエッグのトッピングをオススメされたので、今回はタマゴ乗せVersionとしてみた。プリプリ海老の食べ応えは勿論、塩コショウの味付けの他、ニンニク&トマト&ライムの組み合わせが相変わらず何とも言えず最高。しっかりとしたボリュームでありながら、90バーツ(400円位)は良心的過ぎる。嗚呼…駐在員時代を思い出すわァ…とひたすら頬張る。これと冷えたペプシエナジーチャージ。長旅の疲れも回復していく様だった。

卵乗せだとマイルドな味わいへ

結局、バラマンディは何匹釣っただろうか。途中で数えるのはやめてしまったけど、すごい良く釣れたのだけは覚えている。ほぼ全てが70cmオーバーの良型だった事もあって、体力、タックル共にボロボロ…。伸ばされたスナップも記念品としてお持ち帰りだ。いやはや…まさしく完全燃焼である。もう思い残す事は無いので、帰ろう。いや…待てよ。1点気になる事が。。この釣り場には(駐在員時代を含め)何十回と通っているけど、往路のタクシー運転手、細い裏路地を右往左往した挙げ句、着いた時の「ヒュ~♪」みたいな安堵に満ちた声…。。あれは絶対自信無かったな!タイ語だったから、真相は分からないが、気になるぜ。

Vol.6 鹿沼の芸術的鱒達

トラウトの繁殖期、秋。繁殖期に入った♂は、♀を惹き付けようと婚姻色を身に纏い、とても美しい姿に変わる。今回は、そんなトラウト達との出逢いを楽しみに、栃木県の山間部にあるフィッシングリゾート上永野で休日を過ごす事にした。ポンドの水は、近隣を流れる永野川から引いているので、鮮度は極めて高い。また、水生昆虫が流入してくる事があるそうで、カゲロウ等のハッチを観察することが出来るらしく、まさに自分のような自然派アングラー向けの管理釣り場だと思う。

全身でネイチャーリゾートを堪能

海外には、「カントリークラブ」と呼ばれる会員制クラブがある。それは、スポーツやレジャーのほか、食事を楽しみながら、皆で交流を深めることを目的とした近郊に建てられた社交場。場所によっては、一流シェフが料理を振る舞う所があって、一家団欒の場所として活用される時もあるのだそう。管理釣り場も自然を感じながら、釣りを楽しみ、併設のレストランでの食事を楽しみ、クラブハウスで交流を深めたりと、カントリークラブ同様の憩いの場であると思う。そんな「カントリークラブ」という表現がフィッシングクラブの雰囲気と大変マッチしているので、とても気に入っているのだけど、日本では「カントリークラブ=ゴルフ場」の意味合いがとても強い。こんなオシャレな言葉があるのに、本当に勿体無いなぁ…と思うので、是非広めたいところ。

スレンダーな美形サクラマス

さて。フライタックルを携え、いざ場内へ。水面で頻発するライズや周囲のアングラーの状況から、活性は概ね高いようである。実釣開始後、マラブーに早速ヒットしたのは、スラッと美しいサクラマスサクラマスは、元々は渓流の女王と呼ばれるヤマメ。しかしその一部には、サケの様に海へ降り、海で大きく成長した後、産卵の為に故郷の川を遡上し、産卵後に生涯を終えるタイプがいる。どうやらコイツはそのタイプの様だ。こんな小さな体の中に壮大なDNAが組み込まれている事に感動に浸りつつ、暫し観察。

芸術的なブルックトラウト

続いて、岸際の岩影から飛び出してきたのは、超美麗ブルックトラウト。鮮やかなオレンジを基調とした体色の中に散りばめられたピンク色のドット、尻鰭のホワイトエッヂが見事な芸術的な魚だ。またコイツには、♂の特徴のひとつである鼻曲がりも出ていて、とても厳つい表情をしているのが分かる。こうやって1尾1尾を観察しながら、都度感動を覚えるトラウトフィッシング。今まさにその醍醐味を噛み締めているところ。

発色の良いレインボートラウト

最後は、王道レインボートラウト。婚姻色であるピンク色が強く発色している様に見える。レインボートラウトは、とても好奇心が旺盛で、ルアー&フライ問わず、果敢にアタックしてくるので、初心者向けトラウト…なんて表現をされたりもする。確かに入門種であると思うし、自分が初めて手にした鱒は、レインボートラウトだった。入門種であるが故に「釣れた」とか「釣れない」とか、数だけを追っていく傾向があるのだけど、それだけでは勿体無い。「綺麗な個体」とか「厳つい個体」とか、一期一会を楽しむべし。今噛み締めている醍醐味を最初に教えてくれたのは、すべて入門種レインボートラウトであったと思う。

Vol.5 前橋ストライパーという魚

やっぱり気になる…という理由で、ストライパー釣行を決行。ストライパー(正式名:ストライプドバス)とは、アメリカ合衆国の大西洋沿岸に生息する大型回遊魚で、現地では釣りのみならず食用魚としても大変ポピュラー。当然ながら、直情的に渡米できる時間も財力も自分にはナス。なので、群馬県赤城山の麓にある言わずと知れたストライパー管理釣り場であるMAVを目指す事にした。

野生下は体長2mにもなる大型魚

昔、北米にあるメイン州ポートランドという美しい港町に滞在していた事がある。大自然を活かしたアウトドアスポーツ(ほぼアドベンチャー)が盛んで、自分も針葉樹林の山道をトレッキングしたり、真っ青な海をセーリングしたり、色々経験したものである。けどトラウトやストライパー釣りも人気だってのに、釣りはまさかの未経験。こんな過去もあるので、MAVを目指す事にしたのだけど、確かストライパーって汽水魚じゃなかったっけ。だからポートランドではソルトウォーターゲームの位置付けだったんだけど…と、色々な矛盾や疑問を抱きつつも、とりあえずLET'S FISHING。

50cmが平均サイズだけど立派なファイター

ところが、いきなり想像以上の激シブ。そりゃ~毎日全国のアングラー達に狙われ続け、都度ルアーを学習しているのだから当然と言えば当然。かのアーネスト・ヘミングウェイは「釣れない時は、魚が考える時間を与えてくれていると思えばいい」と言うが、考えれば考えるほど、「打つ手無し」という結論に近づいていく…。管理人によるライブベイト(ウグイ)の撒き餌が始まると、こんなにストライパーがいたんだ…とビックリする位、激しく水面が割れる…と思ったら、再び穏やかな水面に戻り、沈黙。なるほど…飼い主の思うままに動く様、よく調教されておる。

「定番」が通用しない時の心強い味方

このまま黙ってはいられない。これまで「定番」とされるミノーやバイブレーションを駆使して攻め続けてきたけど、作戦変更。水面直下を弱りながら漂っているであろうウグイをイミテーションする為、KARASHIを投入。少しレンジを下げ、依然捕食モードであるストライパーを探す事にした。そしてこれが見事にハマる。さすが怪魚と称されるだけあって、数尾とやりあっただけで、フックは伸ばされ~の、塗装は剥げ~の、片目はどっか行き~の…と大切なルアーが破壊されているのにも関わらず、嬉しさが溢れてくる変態っぷり。納得の怪魚バトルだ。

縞模様の一部に崩れが確認できる

終日ココで過ごして感じた事。まず全体的な感想としては、他の管理釣り場には無いビジネスライクな腹黒さを感じた。基本的に常連客贔屓なのかな…。あと厳密に言えば、ストライプドバスでは無く、サンシャインバス(ストライプドバスとホワイトバスの雑種)かと。純血ストライパーは、縞模様が綺麗な一直線であるのに対し、サンシャインバスは途中で縞模様が崩れるのが特徴であるからだ。…であれば群馬の淡水域でも生息可能な遺伝子がある魚…って事で、抱いていた矛盾や疑問もクリア。

Vol.4 追想のバンコク怪魚釣行

新型コロナに関する海外渡航条件が随分緩和されたので、久しぶりにバラマンディを狙ってみようと、タイを目指す事にした。日本から約6時間半。深夜便での移動につき、機内で就寝…なんて思ってたけど、やはり寝付けないまま、早朝のスワンナプーム国際空港に到着。不要な荷物はBelluggへ預け、タックルのみ携行し、釣り場(PILOT111)のオープン時間に間に合う様、タクシーに乗車して移動。

PILOT111のエキゾチックな雰囲気

紫銀の大鱗、黄金の眼、強靭なアゴ、ロッド全体に走る衝撃的なバイト、水柱を上げながらの大迫力ファイト、ドラグをガチガチに締めても余裕でラインを引き出す怪力…等々、バラマンディゲームの魅力は無限大。睡眠不足(いや…徹夜)のはずなのに、釣り場に近付けば近付くほど、覚醒していく不思議。はりきって実釣開始だ。

黄金の瞳を持つバラマンディ

ところが、まさかの苦戦。激シブを極め、どこにルアーを投げても生命反応が無いのである。定番パターンも全く通用せず、早くも成す術無し。岸際ギリギリに潜んでいるであろうバラマンディを狙う為、遠投を断念し、ピンポイント撃ちに変更。これによって何とか釣果は得られたものの、派手で豪快な展開は叶わず、やや不完全燃焼。

定番のRapala Wildeye Swim Shad

ところで、タイの駐在員時代から約10年が過ぎた。当時、休日はバラマンディ釣りに明け暮れ、多くの釣り仲間達とここに足を運んだものだ。仲間達は既にこの国を離れたが、フィールドには思い出が点在していて、仲間達の姿が至る所に見える…そんな気がした。更にこの釣り場に立っているプルメリアの木にも特別な思い出があり、当時と変わらぬ綺麗な花が咲いていて、時間だけが戻った様な…そんな錯覚。

お目当ての一品カオパットクン

それに当時と変わらぬ味のカオパットクン(海老炒飯)。プリプリの海老の旨味と、ライムとトマトの爽やかな酸味がイイ感じに効いたこの炒飯は、世界一美味い炒飯だと思っている。こんな風に追想しながら釣りを楽しむ場所がタイにあるなんて、幸せ者だなぁ…と思ってみたり。さて、今夜の羽田行きで帰るので、夕方には納竿。疲労困憊の日帰りタイ遠征だったとさ。